ジュラシック・ママ その55

ジュラシック・ママ その54」について
景子が、しめ縄が張られている所まで登って来たときは、
既にお昼を過ぎていた。

景子 「はぁ、はぁ、・・・疲れた、・・・この先へ行ったの
    かしら?。」

中へ進もうかどうか悩んでいると、巫女の和が現れた。

和  「ここで何をしている、・・・」

景子 「あ!、・・・あっあの、・・・」

景子はその美しさに見とれてしまい、咄嗟に言葉がでてこなかった。

和  「ここから先に入ってはならぬ。」

景子 「あっ、あの、・・・人を探してるんです。」

やっとの事で、声を出す事が出来た。
羅利男の写真を取り出すと、和に見せた。

景子 「この人見ませんでしたか?。」

和  「知らぬ、・・・」

和は近づいてきた景子をじっと見詰めた。

和  「おまえ、・・・プロトゾナーか、・・・」

景子 「え?、何の事?。」

和  「ついて参れ、・・・」

わけも判らず、景子は和について行った。
暫く歩いていくと、大きな社が現れた。
樹齢何百年かの大きな椋の木が回りを囲っていた。

和は扉を開け、中に入るように手招きした。

和  「この中で待て、・・・」

景子 「・・・この中?、・・・ですか。」

社の中は以外に広かった。
とりあえず、畳の間に座ると、景子は和を見た。
しかし、和の姿は無かった。

景子 「あれ?、何処行っちゃったんだろ。」

外に出ようとしたが、扉は開かなかった。

景子 「あれ?、・・・外から鍵でも掛けられたのかしら?。」

「暫し待たれよ、・・・」

頭上で声がした。

景子 「ふう、・・・ま、いいか。」

暗闇の中から人影が、陽炎のように、立ち上がった。

景子 「!、・・・だっ誰?。」

その影はゆらゆら揺れながら、次第に形を成していった。

景子 「!、・・・らっ羅利男さん、・・・?」

その影は羅利男になった。

羅利男「・・・なにしに来た?。」

景子 「あなたを探しに、・・・」

羅利男「何故?。」

景子 「何故って、・・・だって心配だったから、・・・
    パパに聞いたわ。
    あなたのお母さんも恐竜に変身して、行方不明だって。」

羅利男「君には関係ない事だ、・・・」

そのまま羅利男の影は遠ざかって行った。

景子 「ちょっと、待って!、・・・何処へ行くの?。」

羅利男を追って、景子も暗闇の中へ入っていった。
社は洞窟と繋がっているらしく、暫く歩いていくと、周囲は
岩に変っていた。

景子 「羅利男さん、・・・何処?。」

その時、景子の腕を掴む者が、・・・

羅利男「おまえ、万引きしたろ!。」

景子 「え!、・・・」

真美 「そうよ、彼女は常習犯よ。」

景子 「ちっ違う!、万引きなんかしてない!。」

羅利男「おまえは万引きの常習犯だ!。」

真美 「常習犯だ!。」

「常習犯!。」

「常習犯!。」

景子 「違う!」

「違う!」

「違う!」

「違う!」

木霊が洞窟内を響き渡った。

景子 「ママ?、・・・」

ママ 「景子、・・・ママはね、ママはね~ぇ、・・・」

景子の前にママが現れた。

ママ 「ママは恐竜なのよおおぉぉぉ~!!!」

景子の前でママは恐竜に変身した。
その恐竜が喋った。

ママ 「おまえも恐竜になるんだぁ~!。」

景子 「いやぁぁぁぁ~~!!!。」

景子は悲鳴を上げ、走り出した。
その目前に、今度は凶次が現れた。

凶次 「へへへ、・・・これ、面白えぜ。」

そう言って、凶次は切り取った茂の首を持ち上げた。

景子 「やめてぇ~!!!。」

景子は凶次を押しのけてさらに、奥へ走った。
そこには、巫女の衣装をまとった、美青年が居た。

その青年は景子の肩を掴んだ。

青年 「プロトゾナー!。」

青年の口が耳まで裂け、叫んだ。
景子はそのまま失神していった。

日が沈み、暗くなった崖に、難田はロープでぶる下がっていた。

難田 「・・・うう、・・・こっここは、・・・」

その下で、原がうずくまっていた。

難田 「おおい!、・・・無事か?。」

原  「・・・もう何も感じない、・・・動けない、・・・」

難田 「くそ!、・・・一体どうなってるんだ。羅利男と橘はどうした?。」

原  「・・・判らない、・・・」

難田 「どうやら、俺たちは幻覚を見ていたようだな、・・・」

難田はなんとか体制を整えると、ロープを伝い、原の所まで降りていった。

難田 「骨折してるな、・・・」

原  「俺たちは一体どうなったんだ?。」

難田 「山で、幻覚を見る事は、たまにあるらしいが、・・・」

原  「・・・あの巫女も、・・・か?。」

難田 「さあな、・・・あれが一番怪しいがな。」

原に上着を被せると、

難田 「俺は救急隊を呼びに行って来る。それまで頑張れ。」

原  「・・・ああ、頼む、・・・」

難田は崖を登っていった。

                               つづく^^
    



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